HDDを安全に処分したい

パソコンが壊れました。電源ボタンを押しても無反応です。あっちこっちのボタンをパチパチしすぎて、もはや主電源の「○」と「―」のどちらがオンなのか分かりません。

多分、電源を交換すればまた動き出すんですが、20世紀に作られたパソコンですので「もういいかな」と思い廃棄する事に。近頃は廃棄されたパソコンからザクザク情報漏洩が起こる世の中ですので、HDD等にあるデータは是非とも消しておきたいです。しかし、電源が入らないので消せません。
他のパソコンにHDDを付け替えれば良いのですが、家にはいわゆるノートパソコンしか無いのでそれもできません*1

色々と*2検討した結果、USB-IDEのインタフェースを購入して何とかする事に決定。早速、武田さんも使ってるノバックの「つながーるKit USB」を購入。

さて、つながーりはしました。
普段、HDDのデータ消去にはDBANを使っていますが、DBANは(今のところ)USB接続のHDDに対応していないようです。探した限りでは、USBに対応しているのはパッケージで売られているようなソフトだけでしたので、データ消去にはKNOPPIXを使う事にします。

HDDをMASTER設定にしてつなぐとKNOPPIXでもあっさり認識され、デスクトップにアイコンが現れました。使った環境では/dev/sdaとして認識されています。

今回は機密データを消すわけでは無いので、

  • 0書き込み
  • ランダムデータ書き込み
  • 0書き込み

の簡単な方式で攻めようと思います。

早速0を書き込んでみます。

 # dd if=/dev/zero of=/dev/sda
 dd: writing to `/dev/sda': デバイスに空き領域がありません
 160836481+0 records in
 160836480+0 records out
 82348277760 bytes (82 GB) copied, 16894.3 seconds, 4.9 MB/s

遅っ!
80GBのディスクで4時間以上かかっています。どうやら規定のブロックサイズ(512Bytes)が小さすぎるみたいで、bsオプションをいじったら5倍くらい速くなりました。
ブロックサイズを大きくした場合、書き込まれるデバイスの終端でブロックサイズ分の空きが確保できずにデータが残りはしないかと心配だったのですが、検証した限りでは大丈夫そうです。保証はできませんが。

次にランダムなデータを書き込みます。

 # dd if=/dev/urandom of=/dev/sda
 dd: writing to `/dev/sda': デバイスに空き領域がありません
 160836481+0 records in
 160836480+0 records out
 82348277760 bytes (82 GB) copied, 46415.6 seconds, 1.8 MB/s

さらに遅っ!!
半日仕事ですよ。しかも、ブロックサイズを変えても速度は一向に変わりません。/dev/urandomはこのくらいの速度でしかデータを吐けないみたいです。

もう一回0を書き込んで、結局80GBのディスクに1日費やす事になりました。DBANだと、標準設定では100GBを超えるディスクでも数時間で処理が終わっていた記憶があります。数百GBのディスクが簡単に手に入る現在、今回の方法はどんどん現実的じゃなくなっていっているみたいです。(しかも不良セクタがあるとかなり面倒)

追記

遅い遅いと書きながら実行環境を忘れていたので追記します。

DBANを動かした環境は、CPUのクロックでは同じ程度かもっと遅かったと思います。

*1:2.5"⇔3.5"変換アダプタを使うとかは無しで

*2:会社に持ち込んでこっそり消すとか…